ドゥオモ Duomo 2


 

堂内のステンドグラスは55枚あります。

題材は新旧の聖書、キリスト伝、聖母伝、聖人伝などからとっています。

 

 

こちらはもう少し大きめに。聖書のエピソードが、ガラスを使ったとは思えないほど精巧に色鮮やかに描かれています。

ところで、ミラノの名物Risotto alla Milanese(ミラノ風リゾット)は、サフランで黄色に色がつけられているのが特色です。
14世紀にドゥオモのステンドグラスを作っていたとあるガラス職人が、親方の娘の結婚祝の料理の一品として、ガラス細工での彩色技術を応用してサフランをリゾットに使ったのがはじまりだ、という言い伝えを聞いたことがあります。 

   

 

一口にステンドグラスと言っても、やはり
600年以上の歳月の上に完成したドゥオモですから、描かれ方のスタイルもさまざま。

これなどはむしろ、モダンアートの雰囲気を感じさせます。

 

中央祭壇の下には、16世紀のミラノ大司教カルロ・ボッロメーオの遺骨を祀ったクリプタ(地下礼拝堂)があります。

カルロ・ボッロメーオは教皇ピオ4世の甥で、折からのプロテスタントによる宗教改革の嵐の吹き荒れる中、枢機卿として教皇庁の改革を手伝いました。また、ミラノ大司教として司祭の再教育にあたるなど「司教たちの教師」と呼ばれ、のちに聖人に列せられました。今でもミラノの熱心なカトリック信者に親しまれています。

その隣には宝物館があり、14世紀から17世紀にかけての銀製の聖具や象牙製品が展示されています。

これは銀で細工した貝殻のグラス。

 

 

 

ロマネスク風のキリストや聖人の様子、全体の細工などから考えると、かなり古い時代の十字架像。黄金や嵌め込まれた宝石は当時の教会の豊かさを象徴しているようです。
   

「ドゥオモ・3」

 

「ドゥオモ・1」